愛知・名古屋2026アジアパラ競技大会のボッチャで、BC3ペアの高橋和樹選手・関根彩香選手が金メダルを獲得しました。24日の決勝では、シンガポールのペアに4-2で勝っています。
高橋選手が勝負のポイントとして挙げたのは、第3エンドの自身の最後のショットと、第4エンドの関根選手のアプローチ。
金メダルにつながったこの2つのプレーには、どんな意味があったのでしょうか。選手たちの言葉と試合の展開から振り返ります。
予選の敗戦から決勝へ
高橋・関根組の大会は、黒星から始まりました。22日の予選初戦で、タイのペアに2-5で敗れます。
23日の予選最終戦は、韓国に7-2で勝利。第1エンドを0-1で落としたあと、第2エンドに3点、第3エンドに4点を奪いました。
プールBは3チームが1勝1敗で並び、公式の順位で日本が1位に。同じ日の準決勝でも第1エンドを落としながら、香港に6-1で勝って決勝へ進みました。
決勝の相手は、もう1つの準決勝でタイに4-2で勝ったシンガポールの NURULASYIQAH Mohammad 選手・Aloysius GAN 選手のペアです。協会の報告では今夏の世界選手権の金メダリストで、高橋選手も世界ランキング1位の相手だったと振り返る強敵でした。
1球目 第3エンドの最後のショット
先攻の日本は、第1エンドに1点、第2エンドに2点を重ねて、3-0とリードしました。
第3エンドの1点は、残り時間が少ない中で高橋選手が投げた最後のショットでした。時間がほとんど残っていなかったため、高橋選手は相手が投げている間に、どの距離から、ランプをどこに置いて投げるかを考えていたそうです。考えていたとおりのプレーができた、と振り返っています。
2球目 第4エンド、関根選手のアプローチ
4-0で迎えた最後の第4エンド。協会の報告では、大量点が必要なシンガポールが、それまでの短い距離(ショート)の戦いから、長い距離(ロング)での勝負に切り替えたといいます。
その場面で、関根選手の1投目は目標球のジャックボールに寄りました。目標の近くにボールを寄せる投げ方を、ボッチャでは「アプローチ」と呼びます。高橋選手が勝負のポイントに挙げた2つ目のプレーが、この関根選手のアプローチでした。
日本はその後も、失点の危険を避けながらボールをジャックボールに寄せ続けたといいます。最後に2点を返されましたが、4-2で試合を終えました。
ランプオペレーターと4人で戦った決勝
BC3 の選手は、ランプ(勾配具)を使ってボールを転がします。選手の指示でランプを動かすのがランプオペレーターです。今大会は、高橋選手に星豊さん、関根選手に中村勝男さんがつきました。
中村さんが印象に残ったと話すのは、高橋選手と関根選手のコミュニケーションです。一緒にプレーしていて本当に楽しかったそうです。星さんは、観客の声援を力に変えることを肌で感じたといいます。
最終日のレインボーホールには多くの観客が集まり、大きな歓声に包まれたといいます。高橋選手と関根選手も、その声援への感謝を口にしました。
選手たちの言葉と、ロサンゼルス2028へ
「最高の瞬間でした」。ボッチャを始めて12年の高橋選手は、金メダルをそう喜びました。個人戦の銅メダルに続き、今大会2つ目のメダルです。
高橋選手は、日本の BC3 の世界ランキングを押し上げてきた有田選手・一戸選手のペアと、日ごろ一緒に練習してきました。だからこそ、臆することなく戦えたといいます。高橋・関根組も世界に通用することを示したい。そんな思いで臨んだ大会でした。
関根選手は、先のことは考えず、1球ずつ、1エンドずつ丁寧にいこうと話し合って試合に入ったそうです。2人がそろって次の目標に挙げるのは、ロサンゼルス2028パラリンピックです。
日本代表とアジアの強豪国
今大会のボッチャで日本が獲得したメダルは、BC3 ペアの金と、高橋選手の個人戦(BC3 男子)の銅の2個です。協会は、ペア戦での日本の金メダルは史上初めてだと伝えています。
国・地域別のメダル数は、タイが金4・銀2・銅2、インドネシアが金4、香港が金2・銀3・銅3。シンガポールは銀3・銅1で、中国・韓国・マレーシアもメダルを獲得しました。
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情報の確認について
この記事は、次の2つをもとにしています。
- 試合の結果・エンドごとの得点・メダル数:大会の公式結果サイト(ボッチャ)(2026年10月24日確認)
- 選手とランプオペレーターのコメント、試合の場面の説明:日本ボッチャ協会のお知らせ(2026年10月24日公開)
試合の映像は確認していません。
